鍋島 Nabeshima

2010年07月07日

2 転機〜新たな出会いと土台づくり

そんな私に、大きな転機が訪れます。父から、北九州で成功されている地酒専門店の田村酒店さんに行くよう勧められ、田村ご夫妻にめぐり合ったのです。後継者ご夫妻もしっかりされており、家庭的で和気あいあい。実に居心地のいい“町の酒屋さん”でした。妻とともに何度も店を訪ね、お話を聞く中で、それまで自分がやってきたことの間違いや足りない部分、これから進む道が見えてきました。
まずは、できるだけ何の色にも染まっていない若い小売店経営者にも田村さんの話を聞いていただき、若手の酒屋さんでこれから一緒に地酒専門店として日本酒の文化や楽しみ方を提案できる人材の掘り起こしを始めました。
このまま放っておくと酒屋さんがコンビニやディスカウントストアに転業したり、店をたたんでしまったりして、気がつけば佐賀から酒屋さんがなくなっていたという状況になりかねない危惧があったからです。とにかく県内に一軒でも多く、町の酒屋さんとして残って欲しい。ただ、その一心で、若手経営者を連れ片道2時間半の道のりを何往復しただろうか。
次に、その中の若手小売店4人と私で話し合いの場を持つようにしました。それぞれの仕事が終わり次第、蔵に集まり議論をし、気がつけば明け方になっていたことも度々ありました。同じ目線で考え、行動するパートナーシップが芽生えるとともに、消費者、売り手、造り手、それぞれの枠を取り払い、新たに物を創り出すことの大変さを実感するようになりました。
posted by 鍋島 at 19:12 | 鍋島伝